某進学塾の、4日間の某集中講習会に参加してきました。
合格に向かってひた走る受験生たちを見て、かつての自分に重ねてしまう僕。こみ上げてくるものを必死で抑えながら、今この記事を書いています……
きっと彼らの未来は明るいに違いない……
早稲田を目指す子もいたなあ。
さて、久しぶりにTwitterでも開くか。
……ん?
秋からもオンラインってマジ!?
なんかすげえことになってる!!
いろんな情報が錯綜していて、あまり良くない方向に議論が向かっていそうだ。
大学VS学生、1年生VS上級生、大人VS子供……
分かりやすい仮想敵を作って、議論を矮小化するのは、もうやめよう。
ここはWASEAD、早稲田生の(勝手に)代表として、事実を整理した上で意見を交換する場を設けなければ……!
てことで……
賛否両論ありそうなこの議論。当の早稲田生はどう思っているのか?
徹底討論してみた!!!!
※授業形態に関しては正式決定のものではなく、あくまで「もしそうなったら」という前提で討論しています。
※討論内で出た意見はあくまで一個人のものであり、団体としての意見を表明するものではありません。
①反転授業ってなに?
②教育効果は高いのか?
③学生同士のコミュニケーションはどうなる?
④「モラトリアム」は保たれるべきか?
⑤まとめ
①反転授業ってなに?
反転授業(はんてんじゅぎょう、英語: flip teaching (or flipped classroom))は、ブレンド型学習の形態のひとつで、生徒たちは新たな学習内容を、通常は自宅でビデオ授業を視聴して予習し、教室では講義は行わず、逆に従来であれば宿題とされていた課題について、教師が個々の生徒に合わせた指導を与えたり、生徒が他の生徒と協働しながら取り組む形態の授業である。
(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/反転授業 から引用)
出典:https://www.slideshare.net/mobile/englishteacherotasuketoukai/2019-138394831
つまり総長は、元々教育効果を上げるために前々から準備していた反転授業を今提案したってだけで、コロナはそこまで大きく関係ないってことなんですね。
そこで今回は、(a)本当に教育効果は高いのか? (b)学生同士のコミュニケーションはどうなる? (c)「モラトリアム」は保たれるべきか? の3つを論点として、討論していきたいと思います!
②教育効果は高いのか?
−実際これ導入して、早稲田生何割くらいきちんと見ると思う?
5割くらいですかね
9割くらいは見るんじゃないですか?
わかんないですけど、多分俺は見ないです笑。実際最初の二、三回は見て「これ見ないでもいけるやつだ」ってなったら見ないんじゃないですかね
1割くらいかなあ。多分俺も見ない笑。今までも予習復習しないで単位取ってきたし、今更プラスアルファって言われてもきついかな。
–たしかに。じゃあ総長が言ってた教育効果みたいなところは否定されてしまうのかな。
僕はオンラインに適している授業なら効果が高いと思います。
–オンラインに適している授業っていうのは?
二外などのコミュニケーションが必要な授業は適していないと思いますが、それ以外は適していると思います。
まず、授業時間を講師側が明確にコントロールできるので、勉強に無駄な時間は排除できるという利点があると思います。実際にその時間を勉学に当てるかは疑問ですが。また授業時においても、ある意味全員が教室の1番前の列にいるようなものの為、緊張感が生まれるっていうのもあると思います。
–なるほど。緊張感があるっていうのはたしかにそうだね。
オンラインの特長のひとつに何回も再生出来る点があると思います。この制度のおかげで普段よりも濃い理解が可能になるのではないかと思います。普段ならたまたま眠かったりして不真面目になってしまっているような学生もこの制度を利用すれば学習が深められるのではないかなと僕自身も感じました。
–割と真面目な学生にとっては、良い面が多いみたいだね。
僕も教育効果については概ね同意なんですが、ここで「大学の目的は学問だけだ!」って言って議論を終わらせようとしてしまう人が多いのには異論を唱えたいです。
–というと?
そもそも大学という「場」が出来たのには学生同士の集団生活や宗教的な団結が根底にあったわけです。「純粋に能動的に学問をしたい人」だけを求めるなら極論図書館だけあれば良いってなっちゃいますよね。でも結局そういう人たちもみんな講義は聞きたいわけじゃないですか。それって学生同士のコミュニケーションをとりたい僕たちとあんまり違わないのかなって。
–確かに、コミュニケーションというのは1つの大きなテーマにはなりそうだね。
どうでも良いんですけど、視聴期限だけは外してほしいです……笑
–確かに笑
③学生同士のコミュニケーションはどうなる?
–じゃあコミュニケーションが取れないからオンラインはダメ!ってことになるのかな?
必ずしもそうではないと思っていて、オフラインのコミュニケーションは保たれつつも「いつでもアクセスできる教材」の1つとしてオンライン授業があると良いと思います。
–なるほど。予習ではなくむしろ復習と。
はい。教科書と同じイメージで、予習に使う人もいれば復習に使う人もいるじゃないですか。そこら辺の自由度はあっても良いのかなって思います。
テスト前に一気見できたらすごく嬉しいな笑
–直前詰め込みでも、ないよりあるほうがいいなら一定の効果はあるはずだよね。
さっきも言った通り、授業の性質によると思います。語学みたいな授業でオンライン授業にしてしまうと、ただの詰め込みみたいな「受験英語」と変わらないものになってしまうと思います。
政経の英語とか、「英語を勉強する」ってより「英語で経営戦略について議論する」みたいなほうが多いからね。これはオンラインだと厳しいと思う。ただ、議論の足がかりとして「IR資料の読み方」みたいなオンライン動画があったら嬉しいよね。
–その点で言えば、やはり「動画版教科書」的な利用が学生にとっては理想的なのかもね。基本は対面授業という前提で。
今まで結構教育効果的な視点から話していたけど、じゃあ「勉強なんてどうでもいい!」って思ってる人たち(大学にモラトリアムを求める人たち)はどうするべきなのかな。次話し合っていこう。
④「モラトリアム」は保たれるべきか?
–じゃあ「大学はレジャー施設だ」みたいな人たちはどう思う?
僕は割と尊重されるべきだと思っています。そもそも大学って明確な目的意識を持って入ってくるだけが全てではないと思うんです。
「海外では高校時代でキャリアを決めてるじゃん」みたいな人もいるけど、それを日本でやってしまうとむしろそういう人たちが嫌う「職業訓練校化」してしまう気がするんだよね。もちろん、高校時代から「学問で生きていくんだ」っていう人にとって大学は有効であるべきなんだけど。どっちかだけは取れないというか。
その点で反転授業っていい仕組みだと思っていて、期限までならいつでも見ていいわけじゃないですか。自分の興味のタイミングで学問を享受出来るって、やりたいことがない人にとっては凄く有用だと思うんですよね。
-じゃあ、やっぱりいつでも見られる「オンライン教科書」的な感じが理想なのかな。
オンライン授業の理想は「積読」だと思うんです。取り敢えず興味があって履修したけど、今興味がないって時は見なくていい。でも興味が出たらいつでもアクセスできる。ディスカッションできる仲間もいる。その道のプロ(先生)もいる。これが理想なんじゃないですかね。
極論、大学はレジャー施設だっていう人も「大学にいる権利」はあると思ってます。ただもちろんそれだけで単位は取れないよってだけで……。それってオンラインもオフラインも変わらないんじゃないですかね。
–サークル活動とかはやりづらくなるかもね。
もちろんそれは重要だと思う。俺はサークルのおかげで将来のキャリアも見つけられたし、ロールモデルとなる大人にも出会えたし。オンラインだったら無理だったと思う。
でも、それとオンライン授業とは切り離して考えるべきかな。どっちかっていうとコロナの問題が大きいし、それは一大学がどうこうできることじゃないよね。論点はあくまで教育に絞るべきなんじゃないかな。
僕はどっちにしろきついっす笑
⑤まとめ
オンライン授業に関して、教育効果という論点では、概ね賛同意見が多いみたいでした。
一方オンラインに向く授業、向かない授業は明確にある上に、その認識が学生と大学でずれているんじゃないかという懸念が議論を呼んでいるみたいですね。
結論、大学の正式決定を待ちましょう!その上で、声を上げるべきは上げ、議論を行うことは必要だと思います。
いたいけな少年少女の期待を裏切らない、誇れる大学にしていきましょう!
ビバ!早稲田!