早稲田駅周辺には「ワセメシ」と呼ばれ、早稲田生から愛される飲食店が数多く存在する。
どこも安くてボリューム満点な点が金欠大学生の強い味方であるが、その中でも特に人気なのが「わせだの弁当屋」ではないだろうか。
ワンコインでお釣りがくるその安さは、他ワセメシの中でも一際目立っている。
ここで1つの疑問が生まれた。
お店で買うのと、自分で作るのと、どっちが安いのだろうか?
今回は人気メニュー「ナスから弁当」の再現に挑戦し、実際いくらかかるのかを検証していこうと思う。
まずはバイト終わりに1人「わせだの弁当屋」に向かい、分析のためナスから弁当を1つ購入。
帰宅後、まだほんのり温かく、特徴的な油の匂いのする弁当の蓋を開ける。
内容物はざっくり唐揚げが3つとナスの揚げ物が適量、しば漬け少々。
全体の重さは444g。

白米の量は241g。
この内容量を元にいざ、再現チャレンジ。
「ナスから弁当」再現レシピ
材料(1人前)
・ナス 1本
・鶏もも肉 120g(3ブロック)
・生姜 少々
・醤油 大さじ1
・料理酒 大さじ1
・天ぷら粉 50g
・すき焼きのたれ 30ml
・しば漬け 10g
・米100g
・油 適量

先ほど食べたナスからの味を頼りに手探りで料理を開始。
とりあえず主役の唐揚げを揚げ始める。味付けは生姜と醤油のみ。

鶏の味がついた油でナスを素揚げにする。
ナスのひたひた具合がわせ弁っぽくなるまで火を入れ続け、揚がったらすき焼きのタレにどぼん。
綺麗に洗った容器の中に、最初に計測した通りに具材を詰めて…
完成!
かなり本物に寄せられたのではないだろうか。
では実食。
この見た目のお弁当にカリッカリの唐揚げが入ってるのが非常に違和感ではあるが、味はとても美味しい。ナスも食感・味ともに本物と遜色ない。
強いて言えば、わせ弁周辺に漂うあの独特な油の香りが足りない気がする。あの香りは毎日大量のお弁当を作るわせ弁の味が染み込んだ、特別なものなのだろう。
そして気になる値段である。
材料費を計算してみよう。(都内スーパーの平均価格を参考に算出)
なす71円
とりもも165円
天ぷら粉21円
しば漬け(1/10程度)24円
米69円
すき焼きのタレ21円
生姜、油、醤油、料理酒15円
合計386円
ナスから弁当は450円なので、わせ弁よりも安く作ることができた。
原価が386円であると仮定すると、ナスから一つを売り上げた利益は64円であった。
ここに従業員さんの人件費などを含めると確実に赤字であろう。
もちろん業務用商品は一般商品よりも安価で購入できるため、実際の材料費よりは高くついているだろう。
しかし、わせ弁の営業努力を特とみせつけられる結果となった。
追記
友達とくまこう前で食べるわせ弁が1番うまい。