司会「レディース&ジェントルメン!ついにやってまいりました、悪口に言葉としての命を吹き込め!ディスりキャッチコピーFESTIVAL!!」
解説「皆さんは早慶戦の昨年のポスターを覚えているでしょうか?「ハンカチ以来ぱっとしないわね、早稲田さん」「ビリギャルって言葉がお似合いよ、慶応さん」このように早稲田と慶応がポスターの中でチクリと悪口を言うものなのですが、これが巷で「秀逸www」「センスある!」と話題になりました。そこで今回我々はキャッチコピーにさらなる可能性を見出し、キャッチコピーの広告という要素を度外視して悪口に特化させたディスりキャッチコピーを紹介していこうと思います。」
司会「早慶戦に続く新たな芸術が誕生するのでしょうか?期待が膨らみますね。それでは早速最初の発表にまいりましょう!」
文系と理系
司会「まずは大学生活を2分する陰と陽。文系と理系についてです。」
解説「ここでのポイントは理系大学生のほうが卑屈な視点を文系に向けていること。対して文系は理系の多忙さを憐れむ視点を持っています。そこがどう活かされるんでしょうかね。」
司会「まずは文系から理系への攻撃!」
走馬灯に何回出てくるんだろうね、実験しているとこ
解説「まずは分かりやすいところから来ましたね。理系の授業、実験の多さを憐れむコピーになっています。人生の最後で走馬灯のように思い出がフラッシュバックするという話から、大学人生が実験で終わってしまうことをあざけ笑う雰囲気も出ていますね」
司会「さぁこれに対して理系はどう返すか?」
うぇーい、うぇーい。そうして歩くあなたの将来の道は何がある?
解説「文系のノリだけで突っ走るさまをディスったものですね。」
司会「ノリが良い文系大学生が良く発する言葉をウェーイという風に表現するんですが、このウェイと道の英語wayをかけているんですね」
解説「理系の身のよりどころである就職に強いというところを精一杯アピールした作品になっていますね。今を楽しむ文系に将来を意識させるディスリ方になっています。」
司会「さぁここでもう一つずつ作品を見てもらいましょう。まずは文系から理系へのディスりです!」
数学は出来ないけど彼女なら出来たよ
解説「理系の人って良く言うんですよね、数学から逃げたとか数学できないのかよとか。」
司会「そんな数学が出来ることを鼻にかける理系学生の鼻っ柱を逆に折るコピーですね。」
解説「ここでも文系特有の人生を楽しんでいることへの余裕が感じられますね。」
司会「さぁこれに対して理系大学生はどのようなコピーを文系大学生につけるのか?」
今日の3限は映画館に学びに行くの?へぇそれESに書けば?
解説「ただでさえ少ない授業を平然と切り、悠々と全休を作り出して遊びに行く文系大学生を批判したものですね。」
司会「映画館に学びに行くとはどういうことなのでしょうか?」
解説「教室で学ぶよりももっと大事なものがある、人生経験を学んでいるんだとのたまう学生に対してのアンチテーゼだと思われますね。ここでも理系の卑屈な目線がよく表れています。」
男と女
司会「さぁ続いての発表は男と女です。たとえどれだけ文明が進歩しようとも、永遠の対立構造であり続けるであろう男と女。果たしてどんなコピーが誕生するのでしょうか。」
解説「男女間のコンフリクトの根源は「これだから~は・・・」という呆れの精神から来ています。そこからどのようなコピーが生まれるのか楽しみですね。」
司会「それではまずは男へのディスりコピーです!」
ねぇ、かわいそうだからそのすね毛に絡まってる虫助けてあげて
解説「男の毛深さを虫が絡まってるというシチュエーションを使ってディスったコピーですね。」
司会「まぁ気にしない人もいるとは思いますが、気にする人からすればなかなかダメージを負いそうなところですね。さぁこれに対して女性へのディスりコピーはどうなるのか?」
写真の撮られ方を必死に研究。違う、努力すべきはそこじゃない。
解説「自撮り用の角度の研究や盛れるアプリの研究。写真映りという面での研究に夢中になってる女性への皮肉をこめたコピーになっていますね。」
司会「努力すべきはそこじゃないというのはどういうことなのでしょうか?」
解説「写真より実物を良くしろという痛烈かつ核心を突くメッセージを暗に伝えているんでしょうね。」
司会「なるほど、皮肉たっぷりのコピーでした。では続いては再び男性へのコピーです!」
よく熟した匂いがするね、発酵食品なら美味しそうなのに
解説「ありとあらゆる悪口の中で最も人を傷つける(筆者比較)もの。それが臭いに関する悪口です。そこをグリグリとえぐるコピーですね。」
司会「先ほどのコピーと合わせてみると、男性へのディスりは身体的なものになるんですね。」
解説「まぁ男性って基本汚いですからね。」
司会「それでは女子へのディスりコピーです」
君のおかげで肩こりが治ったよ、次はさっきイカレたばかりの耳を治してくれない?
解説「女性の高い声を超音波に例えたものですね。女性が興奮したときに出す甲高い声を嫌う男性からは共感が得れるのではないでしょうか。」
司会「なるほど、なんだか男女両方とも辛口なコピーが多いですね」
解説「でもコピーで言われると少し柔らかな印象になりませんか?」
司会「むしろストレートに言われるより余計に腹立つような気がします・・・。」
アニメ別
司会「さて、最後は皆さん子供の時に見たであろうアニメに関するディスりコピーです。」
解説「子供の時には笑って見ていたアニメでも、今見るとそれぞれのキャラに違和感や目につくところが出てくることってありますよね。その目につくところがディスりにどのように昇華されていくか注目ですね。」
司会「今回は皆さんご存知のド○えもんについてのコピーです!一気に見ていきましょう!」
ひみつ道具を秘密にすべき相手、本当は誰なんだろうね?
常に寝ているんだ、人間的にもね
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解説「アニメは強い個性を持つキャラクターがたくさん出てきますからね。アニメを見ながらその人物について思ったことをこのようにコピーするとより楽しく見れるかもしれません。」
司会「物語自体をあまり楽しめなくなりそうですけどね・・・。」
まとめ
司会「いかがでしたでしょうか?ディスりをコピーに載せることで新たな可能性を垣間見ることが出来たでしょうか?」
解説「今度からは相手の気持ちを考え、ぐっと言葉を飲み込んでからコピーに載せて悪口を言いましょう。」
司会「いや悪口を言わないのが一番なんですけどね!」