なんか100キロ歩いてみた。(後編)

はーい。再開しまーす。

〜第四区〜

二日目の朝、目覚めは完璧、今年で3年目ですが、過去一の目覚めを見せ、HPも大回復しました。昂揚会の目覚ましも、母親の「起きなさい!遅刻するよ!!いい加減にしなさい!!!」と比べたら月とスッポン。だがしかし、ここからは最悪、みんなが新しい服に着替える中、私は、生乾きどころか生濡れの服に袖を通さなければならないのです。何にも例えられないほどの気分の悪さでした。

しかし、そんな気分も晴れさせる素晴らしい出会いが第四区にはありました。私が第四区で出会った友達、その名も「みっちゃん」。年齢はおそらく40~50代程であるのに、自分にも負けない程派手な格好で一人で歩いていた勇者です。第四区はほとんどみっちゃんと歩いていました。彼女は早稲田大学のOGで、友達と歩く約束をしたのに、結局友達は出なくて一人で出場したという強心臓の持ち主です。そんなみっちゃんと歩く中で自分もまた一つ強くなれた気がしました。みっちゃんをパーティーに加えて一緒に旅をしたかったのですが、それぞれ目指す道があったため、名残惜しくも別れを告げ、別々の道を歩み始めました。またいつの日か出会えることを信じて、、

そんなこんなで第四区休憩所である早稲田大学所沢キャンパスに辿り着きました。しかし、着いた瞬間、あの、所沢体育大会が始まったのです。

※所沢体育大会とは、100ハイで疲れ切っている奴らをさらに苦しめるためだけの試練である。(参加は任意。だからみんな頭おかしい。)

昨年、広研の中で1番最後まで残ったというプライドだけを抱え、参加しました。すると、「あれ、足が痛いぞ、足が言うことを聞かないぞ、」急に足裏がジンジンと痛み出したのです。その時初めて気づきました。第一区の時の裸足で歩いた痛みがボディブローのようにジワジワと自分の体を痛めつけていたことを。まさかの最初のバービーでリタイアしてしまいました。中学生時代、水泳の授業でクロールのタイムを測る時、足をつかずに泳ぎ切ったのに足をついた人よりタイムが遅くてクラス最下位になった時くらい悔しかったし、恥ずかしかったです。それ以降はみなさんが頑張る姿を見守るのみでした。自分の無力さで心が痛かったです。みなさんお疲れ様でした。

そして第五区からは遂に東京都に入るということで、第四区休憩所にあった落とし物の中からようやくズボンを獲得し、車の交通量が多いということで昂揚会からフルフェイスをもらい、東京都は日本の首都であるということで日本国旗をもらい、万全の装備で第五区に向かいました!

第四区で手に入れた装備…五品

第四区終了時点でのステータス

HP:60

攻撃力:110

守備力:300

素早さ:200

コミュニケーション力:900

以下第四区終了時の写真

~第五区~

※第五区はあまりにもガン極まり過ぎていたので、そこまで正確な記憶はありません。ご了承ください。

落とし物を何としても獲得するためにずっと待っていたら、スタートが出遅れて、気づけば周りに人がおらず、一人で歩き始めました。スタートが出遅れてしまったので、どんどんと先頭集団を目指して歩みを進めて行くしかないと思い、足と地球が大喧嘩していると勘違いされるくらいには力強く、一歩一歩を踏みしめながら歩いていました。この第五区では良いことと悪いことがありました。どっちから聞きたいですか?

悪いことから話します。あれは確か、第五区の7分の2くらいを歩ききったあたり、前に分かれ道が現れました。この分かれ道が100ハイのその後の明暗を分ける分岐点でした。そんな中どっちに行けばいいのかわからない私たちの前には、100ハイのスタッフ。スタッフが自信なさげに示したのは向かって右側の道。だが、過去2年の経験と勘がそっちの道ではない!と叫んでいました。その時自分を信じてあげられれば、、。スタッフが示した道は、過去2年間で見たことがない道。ただ疑う余裕もない私は、信じることしかできませんでした。そしてその道を1km程歩いたところでスタッフに「道こっちじゃない!」と止められました。その時の私は怒りを通り越して、そのまた先の無感情をも通り越して、普通に怒ってました。そしてまた元の道に戻るために歩きました。しかしこのおかげで他の参加者より少しだけ長い距離を歩いたという、何にもならない鼻くそみたいな優越感だけ得られました。

そしてみなさんお待ちかねの良いことです。もしかしたらお気づきの方もいるかもしれませんが、そうです。良いことと言ったらみっちゃんとの再会ですよね。私が先頭集団に追いつくために歩いていると、目の前に見覚えのあるシルエットが現れました。たかが数時間ぶりの再会なのに、それ以上の嬉しさがそこにはありました。嬉しさで言ったらチョコボールで銀のエンゼルが出た時くらい嬉しかったです。ただ、みっちゃんはもともと少し耳が聞こえにくく、はっきり話さないと伝わらないことがあったのですが、今回は、自分もフルフェイスをつけていて聴覚を奪われていたため、両者聞き直し合うというセリエAの試合くらい均衡を保った会話をずっとしていました。

そんなこんなであまり記憶はないですがおそらく第五区は歩き切りました。でももしかしたらまだ着いていなくて歩き続けているかもしれません。その真偽はあなたのご想像にお任せします。

第五区で手に入れた装備…零品

第五区終了時点でのステータス

HP:30

攻撃力:400

守備力:200

素早さ:150

コミュニケーション力:1200

~第六区~

今までただ歩いていただけでしたが、第六区では更なるミッションがありました。そう、それは、「閉会式に間に合うこと」。ただ、閉会式は19時から始まる、第五区休憩所から早稲田大学までは約3時間、私が第五区休憩所に着いたのは16時過ぎ、30分は休憩したい、体力は限界寸前。みなさんにはこの文章題が解けますか?そうですとりあえず不可能です。ただ一つだけ正解があります。時間までに早稲田大学に着かなければいけないことです。

第五区に到着したかは定かではありませんが、このような難題を抱えながら、第五区休憩所を後にして、早稲田の地に向けて出発しました。

先頭集団を目指す一男一人、二女一人を仲間にして三人で旅に出ました。その団結力、まるでロケット団。もちろん私がニャース。ロケットのようにスタートしたのですが、裸足で歩いたこと、フルフェイスをかぶった状態での水の飲み方が分からずに第五区をほとんど水なしで歩いていたこと、鬱陶しい装備の数々のせいで今にも置いていかれそうでした。決死の思いでコバン(ニャースだけに)ザメのように何とか引っ付いていきましたが、自分から見ても明らかに他二人の足を引っ張っていました。これ以上一緒にいても迷惑をかけるだけだと思い、苦渋の決断でしたが、二人とは別れ、ロケット団は解散しました。

そこからは一人での戦いでしたが、道行く人みんなが応援してくれたので、個人戦であり、団体戦でした。気持ちは800人801脚でした。でもそれだと歩きにくそうなので一人でよかったです。応援してくれたみなさんとフルフェイスをかぶったままでの水分補給の仕方を覚えたおかげでなんと18時55分に早稲田大学に到着し、「閉会式に間に合う」というミッションを達成できました。ありがとうございました!

第六区で手に入れた装備…みんなと100ハイを歩き切った経験

第六区終了時点でのステータス

HP:2000

攻撃力:2000

守備力:2000

素早さ:2000

コミュニケーション力:2000

以下第六区終了時の写真

~ラストラン~

これにて俺の大冒険が終わりました。振り返ると長いようで長い二日間でした。

ただこれだけは言えます。キャラメイク縛りをやることができて本当に良かったです。過去の2回よりも何倍も楽しかったです。みんなに縛りプレイをお勧めするかどうかはまた別の話ですが、100ハイには無限の楽しみ方があり、絶対に一度だけではなく、何回でも出るべきということだけここに一度残しておきます。

あれ、気づけばまた歩き始めてる。

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