早稲田祭2020で全裸になる企画があると聞いたので。

お久しぶりです！

やっっっっっっとサークル活動が再開した実感が湧いてきました。学生会館最高。学館のテーブル２人しか座れないのと一番換気できているB２の人数制限が３人なのはちょっと渋いですね。(共感してくれる人いたら嬉しいです)

それはさておき、先日こんなツイートが流れてきました。

【全裸で叫びたい者DM求ム】
@早稲田アリーナ

早稲田祭と共にWalkしてきた中夜祭、、なんと今年は『全裸祭』へと超Evolution😜💕🗽🦄🌈

一流Artist😻も立った早稲田アリーナ❤️💙💛
心の叫びと一緒に一皮剥かれた自分を全裸で表現したい人をBIG募集🔥😘するよ！

※運営承認済😍👍💯 pic.twitter.com/OnoFdppzjD
— 中夜祭2023 | 早稲田祭 (@chuyasai_23) October 7, 2020

全裸祭？？？？？？？？？？

脱ぐんですか？どこまで？
半裸じゃないってことは…？

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あまりにも謎が多かったので運営のオカダダイキさんにお話を聞いてきました。

全裸祭という響きからは想像ができないくらい良いお話です。

中夜祭ってそもそも何…？

中夜祭とは早稲田祭一日目の夜に行う企画。前夜祭が早稲田祭運営スタッフさん主催の本部企画であるのに対し、中夜祭は有志のメンバーで行う企画。その分泥臭くてより早稲田らしい、等身大の企画が作れるそう。

気になる内容は…

例年「下ネタ×まじめ」な感じ！

と言われても困ると思うので２年前の中夜祭を紹介します。

2018中夜祭「セメドキッ！」

どこまでも平凡な大学生マモル。ある朝目を覚ますと隣に可愛い女の子セメルがいて…？マジックミラー号の中でマモルとセメルが二人きりになって服脱げってあたりでこれ大丈夫かな…と心配になりますが、最後まで見て欲しいです。私的推しポイントはプロデューサー役のアニメキャラTシャツお兄さんが歌うのうまいところ。

2020年中夜祭

中夜祭の面白いところは、毎年受け継ぐものではないというところ。だから無い年もある。「面白いことやりたい！」っていう人(例年４年生の代らしい)がいたら中夜祭運営メンバーは自然発生する。やりたいときに披露する場として選べるのがなんだかライブハウスみたいだなあと思いました。

(これは中夜祭2017のフィナーレの様子)

今年に関していうと、最初２組が別で中夜祭を運営しようとしていて、途中で上手いこと合流して(途中で気付いて良かった)、いろんなタイプの人が集まったり他の活動の影響で抜けたり脚本や広報の人員が入れ替わったりいつもやらない方向のタスクを背負ってみたり…

様々なドラマを繰り広げて現在残ったのが連日ツイッターで紹介されている彼ら2020中夜祭実行委員会の皆さん。実はコロナが流行する前から中夜祭を行う話は始まっていたそう。コロナだからやりたいね、ではなくて「やりたい」が先行している企画って今この世の中で珍しい。

そんなやる気と元気が漲った今年の中夜祭、
なんでいつの間にか全裸になってるの…？？？

なんで全裸祭なの？

全裸祭の文字と音のインパクトがすごい。前夜祭みたいな響きなのに中夜祭企画でややこしいし、全裸だし、全裸の祭ってなんなんだ。

「全裸」とは

(以下オカダダイキさん)

ー今年の早稲田祭がオンラインでの開催になったことで、たまたまステージをみてもらうという機会がなくなったため、企画に興味を持ってもらうことが必要になりました。そこで、何か事件性のあるタイトル、タブーを匂わせる演出が効果的だと考え「全裸」をコンセプトに設定しました。

オフラインで脱いだら全観客に全部見えちゃうけど、オンラインで脱いでもカメラの位置でどうにかなる。これってオンラインならではだし、生放送でギリギリを攻めたほうがみんな見たくなるのでは？と思いました。

また、服を着てないっていう物理的な全裸だけではなくて、自分自身にとって正直になる、世の中に対してありのままでぶつかるという心理的な全裸の面も含まれて良い企画になる！と確信しました。

会議のとき、メンバーの中川くん、長谷川くん、のーなかちゃんになんて反応されるかとても怖かったです。笑

(インパクトがすごい)

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あいみょんさんの裸の心がふと思い浮かびました。ちょっと違うか。

確かにカメラの力を借りたら脱ぐ方も見る方も安心。攻めつつも、伝えたいメッセージがあるコンセプトなのも中夜祭らしいですよね。

じゃあ実際全裸祭では何をするんでしょうか。

全裸祭悲しみのボツ案

全裸をコンセプトに決めた後、考えたのはいかに自然な流れで脱ぐか、どうやって脱いだら面白いか、脱ぐ必要性はあるのか、という「全裸になる行為」のシナリオ。

はじめに思い付いたのは、グラフィティから全裸の流れ。早稲田の飲食店さんと協力して早稲田の街をグラフィティジャック。黒いマントを着て日頃の悩み等を飲食店のシャッターに落書きしたのち、ステージ上で黒いマントを脱ぎ、裸の彼らが日頃の悩みを演説するというステージです。

(一般的なグラフィティはこんな感じ)

これもちょっとかっこいい。しかし、許可を事前に得ても落書きは犯罪行為であること、それから、自分たちは間接的にアートで何か伝えるよりも、直接言葉にして、声に出して伝えたいんだ、と思ったことで違う案になったそう。

全裸祭これで行く案

(以下オカダダイキさん)

ーグラフィティ案を経て辿り着いたのは2020年を振り返るほぼドキュメンタリー作品です。５部構成あるうち、第１部は「僕らの春」をテーマにしました。

今年の4月あたりコロナが本格的に流行り出した「春」の季節に、今までキャンパスで送っていた僕らの「青春」がなくなってしまった。伝統として受け継がれてきた行事の中止や延期が相次ぐ中、不要不急の行為は控えられた。

何が必要なものかわからなくなったとき、僕らは何をしたのか。「春が来たら、青春が消えた」２つの意味で「春」を振り返っています。

ちなみにまだ脱ぎません！！！！！
全裸はもう少しあと。どうして、全裸になるのかはお楽しみです。

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第１部と第２部の脚本は文化構想学部の入試問題みたいらしいです。高３生も見ておいて損はないはず。文構目指す高３生の息抜きにもなれる全裸祭、なかなか素敵企画。

小噺

筆者、全裸祭のツイート文やコピーが個人的にすごく好きです。

「理想を描くな、今をもがけ。我らガチンコ叫び。」

お、ちょっと面白いな…って箇所は皆さん見つかると思うのですが、

それとは別のところ、「理想を“描く”」はグラフィティ時代の名残を感じられるポイントらしいです。記事読んでからコピー見るとまた面白いですね。

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そして次はツイート文にもあった「一皮剥かれた自分」に因んでオカダダイキさんさんが最近一皮剥けたなと思ったエピソードを伺いました。

一皮剥けた出来事

最近一皮剥けたなと思った出来事について教えてください！

(以下オカダダイキさん)

ー今こうして、中夜祭に取り組んでいることです。今までいろんな企画に参加してきましたが、僕は広報を担当することが多く、やった方がいいことを全力でやるタイプでした。

でも中夜祭はやらなくてもいいことだし、なくてもいいもの。でもあえて作って、あえてメッセージを届けたいなと思いました。自分のためじゃなくて早稲田のために。そこに踏み込めたのが大きいです。

最近、優しさって３種類あると思っていて…。

１つ目はプラスをよりプラスにする優しさ。僕がさっき言ってた、いいものをより多くの人に広報するとか。

２つ目はマイナスをフラットにする優しさ。できないことを手助けすることでできるようにするとか。言葉としては「対応」に近いかな。

３つ目はフラットをプラスにする優しさ。ドライブのとき、前もって運転手にエナドリを差し入れしてくれる優しさ。別にエナドリなくても困らないけど、もらったらすごい嬉しい。必須じゃないことをできる優しさっていいなと思う。「気遣い」って言葉がしっくりくる。

今回の中夜祭のステージを作ることは３つ目の優しさ、攻めの優しさで、それには勇気が必要だし、しなくてもいいことをあえてするから怯えも伴う。それに挑戦できているのが一皮剥けたなって思う理由です。

これからも一皮剥き続けたいです。

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全裸から優しさの話になると誰が予想できたでしょうか。必須じゃない優しさに触れたときたまに泣きそうになっちゃうなあ。誰かの何かを守ったり生み出したりできる優しさって素敵ですよね。

最後に！全裸祭は結局何を伝えたいの？

(以下オカダダイキさん)

ー自分自身も、実行委員会の仲間も、出演者も、見てくれる人も、みんなを肯定したいです。

今年はコロナで、誰が・何が正しいのか分からなくなりました。全部オンラインですますことが正しいの？オフラインは全部悪なの？って。

正しさが曖昧になった今、全ての行動を肯定したい。一人一人全裸で、好きに自由に適当にありのままで生きていいんだよって。

そして好きに自由に適当に生きていいんだよって言われて、それでもなお大事にしたい人やコトっていうのがあったとしたらそれはとっても大切にしてほしいし、そういう人やコトに気付けるきっかけになったらいいなとも思います。

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思うような大学生活を送れずにもやもやしている１年生、活動があまりできないまま幹部代が近づいて不安を感じる２年生、サークルの引退や迫りくる就活と対峙する３年生、学生のモラトリアム期間が残りわずかな４年生、研究お疲れ様です院生、早稲田を好きになってくれた来場者の皆さん、みんなを認めてみんなを肯定できるステージ、楽しみですね。